詐欺の相談がとても増えているようです。
コロナ禍の世の中ですが、それに反して知能犯罪が増えてきているようです。
皆さんもそういった類のニュースは多く見聞きしていると思います。知能犯罪とは暴力や窃盗ではなく、取り込み詐欺やインターネット上の商取引で詐欺行為を行うなど、気が付いたら騙されていた、という犯罪です。
これはインターネットの検索結果からも現れているようで、検索語句に「詐欺被害」「詐欺相談」といった知能犯罪に関わる検索語句が増えているという結果があります。
一例としては〇〇オークションで高級外車を落札し500万円の入金をしたが、その後出品者と連絡が取れなくなったという案件や、いわゆる出会い系サイトで入金をした後でサイトが使えなくなったという相談がありました。
国際ロマンス詐欺もいくつかあります。SNSなどで知り合った外国人と思われる人物の海外口座に合計で1800万円振り込んでしまったというもの。相手とはライン電話で会話したことはあるものの、その他の連絡先が分からないといった案件です。
ラインは相手の携帯電話番号が不明でも繋がることは可能なので、そういったシステムの脆弱性を利用しながら、騙す相手を信用させる目的でライン電話で誘い文句を並べるのでしょう。
最近はめっきり減った迷惑メールですが、過去の統計によると0.04パーセントの人が実際に迷惑メールで送られてきた内容に含まれるサイトのアドレスにアクセスしてしまい、その内容に騙されてしまうという結果が発表されています。
10000人のうち4名の方が引っかかってしまうのです。ですからいつまでたっても迷惑メールというのは流れてくるんですね。SNSも様々な形態で見知らぬ相手からコンタクトを受けたことはありませんか?令和3年現在はネットリテラシーの向上が認められますから更に少ない数字になっていると思われます。
※上記の統計はかなり古い統計です。実際に公になった数字を計算していると思われますので、少し増えるかもしれません。
私もSNSを使いますが、見知らぬ美女からのコンタクトは時々ありますし、ラインも記憶にない人物からの友達登録や広告のようなメッセージが届きます。
人は弱っている時に騙されやすいです。弱っている時というのは仕事で疲れている時や恋人と別れた後、または酔っぱらっている時に間違って詐欺サイトにアクセスしてしまう場合があります。
更にお金の話になると、「もしかしたら儲かるのかな?」「ひょっとしたら」という思いが膨らんできて、普段は気にかけないような話に乗ってしまう危険性があがってしまう場合があるのです。お金が増えるかもしれない、ギャンブルでお金を使う時と同じような脳の作用が働いているのかもしれません。
どのような詐欺でも被害金額の大小に限らず、戻ってくることは殆どありません。詐欺被害の金額が低いと警察も相談だけで終わってしまう可能性もあります。それは詐欺の認定の難しさにあるからなのです。
「最初から騙そうと思った」
「商品だけもらって代金を支払う気はなかった」
という正直者の詐欺師は存在しません。
詐欺師というのは蓄財をしたり、運用するといった概念は無いと思われるので基本的にはその日暮らし的な雰囲気で生活していると思われます。
数億の大金になれば隠すことに必死になると思いますが、そこまでの金額でない場合は「遊ぶ金欲しさ」にパーッと使っているのではないかと推測します。
詐欺被害の相談先としては、消費者センターや最寄りの警察署の他に振り込んでしまった口座を保有する銀行も専用の相談窓口があります。
預金保険機構では振り込め詐欺被害者向けの窓口があり、振り込んでしまった口座を検索して、その口座にいくら残金があるのか?という情報も検索することができます。
我々探偵事務所では、詐欺師が利用した銀行預金口座の持ち主や住所、残高。携帯電話番号の契約者、住所などの調査が可能です。詐欺被害に遭った場合の返金交渉などは出来ませんが、その前の何処の誰なのか?までは調べることは可能です。
平成2年から都内の探偵事務所で従事。平成19年に東京調査サービスとして開業。平成26年に他社と併合の為届出廃止。現在再開に向けて調査員として従事しながら準備を進めている。愛用のカメラはNIKON