新型コロナウイルスによる探偵事務所の影響について

探偵事務所は生き残れるのか?

私が生まれてから最大の難関が今回の新型コロナウイルスの感染拡大問題だ。

東日本大震災や阪神淡路大震災などの震災は震源近くではなかったし、比較的早くに経済活動が復活したので被災地の方々には申し訳ないが、そこまで業務に影響が出る事はなかった。

実際3.11当日は都内で張り込み調査を行ったぐらいだ。

しかし今回の新型コロナウイルスはたちが悪い。令和2年初めころにウイルス感染のニュースを聞き、2月中にマスクと消毒剤を一つ買った。

それから一週間後には消毒剤は一切手に入らなくなったし、マスクに関しても同様である。

こういった困難は生きている中で時々起こるものだが今回ばかりは収束がいつになるか分からないし、収束したとしても経済活動が以前に戻るとも思えない。

何せ人々が動かないのだから探偵の仕事もあがったりだ。

幾つかのニュースサイトでは都心などに点在するビジネスホテルがインバウンド客が全く来なくなったので、所謂ラブホテルにあるような休憩コースのようなものを新たに設定し、それが不倫カップルに利用されているといった報道があった。

リモートワークに切り替えたが、やはり自宅ではなかなか仕事が進まないという言い訳でビジネスホテルの「休憩プラン」を利用し、そこが不倫カップルの目に留まったのだろうか?

一般のラブホテルはいつも通りの稼働実績があるようで、いつの時代も男と女は出会いを求めている。全てのビジネスホテルを確かめたわけではないが、「デイユース」「テレワークプラン」などの名称で新規プランを打ち出している。

最大で11時間滞在できるホテルもあり、不倫カップルが利用するのには十分な時間であろう。勿論価格も抑え目であり繁華街のホテルよりも利用しやすい価格になっている。

しかし、ニュースサイトの報道は信用はしていない。実際に利用している者もいるだろうが、今回のウイルスはたちの悪い感染症だ。もし、感染してしまったら共倒れになってしまうし感染ルートの説明も出来ないだろう。

それでも燃え上がっている不倫カップルはどこかで時間を工面して逢ってしまうという現実もある。明日が分からない状況でもだ。

でも探偵事務所の業務というのは浮気調査ばかりではない。不貞の証拠を得るための浮気調査なんていうのは実際の調査の半分にも満たない探偵事務所が多い。

探偵事務所と言うのは一般的には浮気調査が多いように思われているが、この他には社員の不正問題や会社間取引でのトラブルで相手方の行動を見張るといったアウトロー的な仕事も多い。

今はリモートワーク(在宅勤務)が増えてきているが、実際に在宅勤務しているかどうか?という依頼も舞い込んできているらしい。そういった企業はリモートワークの経験が少ない、または初めて行う企業であるが、今時期は企業も予算をかけてまで探偵事務所を使うところは殆どないだろう。

探偵仲間からは調査が3件キャンセルになった、採用の調査が一切入ってこなくなったという話も聞く。人々が動き出さなければ張り込み調査も出来ないし企業もお金を使いたくないから調査してまで、、、といった考えもあるだろう。

探偵事務所は自粛しても都や国からの補助金は出ないだろうし困窮している探偵事務所が多いと聞く。探偵事務所の固定費といえば事務所の家賃と人件費くらいだが、ネット広告費の割合が多い探偵事務所は殆ど仕事が無くなっていると思う。

ネット広告費を大きくかけているところはそれだけ固定客が少ないという事にも繋がるので新規の客を得ないと一気に状態が悪くなる。

だからこれからは小さい、個人でやっているような探偵事務所が残っていくのではないか?自宅を事務所にしているような昔ながらの探偵事務所がなんとか生き延びるのではないかと思う。

都心のターミナル駅傍に事務所を構えているようなところは経費倒れしてしまうのではないかと危惧している毎日である。